正確にはスウェーデン・オンリー盤に続くボズ・スキャッグスのセカンドソロ『Boz Scaggs』。フェイムではなく、全曲 recorded at Muscle Shoals Sound Studios 盤。
デュアンのセッションギタリスト期の傑作仕事として最も有名な1曲がこれ収録のブルースカヴァー "Loan me a dime" 。今この曲を「アンソロジー」で聴いているが、これだけ弾いてるしね、熱いモノも伝わる…が、まったく個人的に言わせてもらえばこのギターってそれほど好きじゃない。ワタシの琴線には触れませぬ。それにしても13分近い長尺だがよくボズはオーケーしたな。これじゃデュアンのソロ作にボズがゲストボーカル状態では。ボズとしては「こりゃねえじゃん」であったのかも、そこをヤン・ウェナーに諭された?
このレコ、かつて持ってました。1曲 "I'll been long gone" を残して…、ワタシにとってはこの1曲でOKだったので処分してしまった。かなり昔のこと。今ならどうだろ、少し違って聴けるかも。
マッスルスタジオのオフィシャルサイト等々、ウェブでちょいと調べるに、マッスルスタジオでのデュアン参加盤は…
Hey Jude (LP-45) Wilson Pickett
Boz Scaggs (LP) Boz Scaggs
New Routes (LP) LuLu
Southern Fried (LP) John Hammond
Five'll Getcha Ten (LP) Cowboy
この程度。もうちょいあるのかも。ピケットの「ヘイ・ジュード」、これはフェイム録りのはずだがスタジオのサイトでは「うちで録った盤」に入れている。はて?
ラストのカウボーイ盤がデュアンの最後のセッション参加盤として知られる一枚。1曲だけ、ドブロでスライドしている "please be with me" のみ。緩いんですけどね、なんかしみじみしたイイ味。ワタシはこのカウボーイというバンドがこれまた大のオキニかもめが。右「マイレコ・ベスト25」に彼らのファーストを入れている。
まったくもって知名度低いバンドだが、多少でも知られるとすればやはり "please be with me" ですわね。ワタシもそうでした。74年の発表ということは高校ン時だな、クラプトンの「461」。聴いたねえ、この盤、ダチの家で…自分じゃ買わなかったがとことん聴いたワ(いまだに買ってない、こんど安レコで買おう)。 天下のクラプトンに、この盤でカヴァーされた "please be with me" 。ここで初めて聴いて、のちになってオリジナルにたどり着く。
Cowboy original version は71年8月にマッスルスタジオで録られたが、デュアンは同年10月頃からクライテリアで「レイラ・セッション」へ。ならばクライテリアで録りの合間に録ったばかり≠フこの曲を弾いて聴かせたとみるのが順当でしょう…ほかにクラプトンとカウボーイに接点があったとは思えない。当時のクラプトンはおつむヘロヘロであったろうがかすかに記憶に残った、ヘロヘロから脱けた3年後に録音した…てなところでありましょうな。