
今、72年のウェスト、ブルース&レイングのブート音源を聴いているが、いや〜つまらねぇ〜。まあレズリー・ウェストは何の疑問も持たずにやりたいままを演っているだけだろう。惹句ブルース、どう? 商売というか営業というべきか、クリームで当たったンだからパワートリオはうけるはず、もう一発…というスケベゴコロじゃないの。もうひとり、コーキー・レイング。ドラマー。誰も話題にしなかった人だろうな…そういえばそんな奴、いたねぇ…ぐらいに。
ワタシもそのくちでしたが、久しぶりにマッスル盤の幾枚かを聴き返してみたら抜群だったのはこの人のレコだった。ピート/マッスル・アーカイヴのためにやむなく買った盤であったが…あっちでもほめた四つ★レコ、いやほんとにこれはイイ盤ですよ。
いや実際の所はマッスル録音ではなくメイコンのカプリコーン・スタジオ録音盤ですが。マッスル無関係、たんにピート・カーとマッスル・ホーン四人衆が参加しているだけ。ジョニー・サンドリンのプロデュース/ディッキー・ベッツ、トミー・タルトン(Cowboy)参加、カプリコーン色濃厚盤。そこになぜかエリック・クラプトンの名前も。もうひとりギタリストが参加、ジョージ・テリー。となれば元々フロリダはクライテリアスタジオ座付きプレイヤーだったと思えるジョージが、当時はクラプトン・バンドへ参加していてクライテリアでアルバムを録っていた頃だから、クラプトンとテリーは Oldsmobile を飛ばしてジョージアまで出張ったのであろうヨ。(コーキーが海釣りがてらでマスターテープを持参しクライテリアを表敬訪問…そのついでにオーバーダブなんて線も無くはない)
ちょいとハスキー、荒れる前のジョー・コッカーを思い出させる声で全曲コーキー自身が歌う。ドラマーだが歌もイケてます。ギターも弾くヨ。カヴァーは1曲のみ(ボニー・レイットも採り上げてた Barbara George /"I Know")、残りは共作も含めすべて自作曲。ソングライターとしても十分才能ある。やはりソロ作で才を見せたドラマーのジム・キャパルディのようだな、ドラマーは歌えるのだ。
その曲調は、マウンテン/W,B&Lのメンバーであったのがウソのよう…嫌味のないポップス。それにサザンなフレーヴァー盛り込みなので、デニー・ヨースト(&クラシックス・フォー)を彷彿…とすればなんとなく想像していただけましょう。