2009年12月27日

kosh typeface


mersey-beat45.jpg


『album cover album』に載っていたこの盤もコッシュ・デザインだそうな。素っ気ないくらいにシンプル…だが、これは「single sleeve」を模しているから。
62〜64年のマージービート・シングルのコンピLP(74年、United Artists 盤)だろう。 Mersey Beat の文字、シャドウのスミが濃いために読みにくいがこれは撮影のせいだろう。実際はもうすこし浅い色と想像する。
タイプフェイスがやっぱり巧い。これ、次のシドラン盤、こちらはアメリカ移住後の作品だが、この盤のタイプフェイスにかぶる。
posted by Denny_O at 11:58| Comment(0) | TrackBack(0) | kosh | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年12月26日

コッシュとファミリーの蜜月


familyl_bandstand_book0.jpg
family - bandstand (72)

ということで…
これがストーンズ盤のところで触れたファミリー盤、彼らの6枚目。コッシュ仕事のファミリー盤は以上3枚かな。
これはコッシュにとって英国時代を代表する名ジャケである…が、持っていないのだ(泣)。手にとって見せてもらったことはあるけれど。
今回は『12インチのギャラリー』から転載させてもらいましょ。

familyl_bandstand_book2.jpg

familyl_bandstand_book1.jpg

familyl_bandstand_book3.jpg

【fearless】ほど凝った仕様ではないが、出来は格段にこちらが上。
オイルライターを模したウィラーズの「キャッチ・ザ・ファイア」、ウイスキーグラスを模したロッドのベスト盤等々、何かを模すのはギミックジャケの定番だが、ノスタルジア・コッシュはここで最初期テレビ、アールデコ調のテレビ筐体をジャケにしている。全体形とブラウン管をヌキ型にして gatefold に…。

ストーンズ【ゲット・ヤー・ヤズ】の裏面とのリンクも理解してもらえるだろう。

表面が雑誌からなので曲がってしまったがそれでも素晴らしい出来栄えは分かってもらえると思う。書体もいかにもメーカーロゴっぽい、微に入り細に入り丁寧な仕上げがコッシュの真骨頂。(やっぱりUKオリジナルが欲しいなあ…)
アナログレコードの素晴らしさをつくづく感じる。まさに「アルバム」然とした装幀で、手にする喜びから、音を聴く前から音楽が始まることを実感させる(はず…持ってないが(T_T)
posted by Denny_O at 07:57| Comment(0) | TrackBack(0) | kosh | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年12月24日

ファミリー盤2


family_0.jpg
family - fearless (71 United Artists/US)

前盤【its only a movie】が実質ラストの7枚目、これは4枚目。
凝りに凝った変形ジャケ。英国時代で一番手間(&金)をかけたジャケはこれだろう。
(USのカット盤につき、左肩の丸カットはご容赦のほどを)

いまでこそジャケットを見せるビジュアル本はジャズ/ロック、数多くあるけれどその初っ端は英国ジャケットデザイン界の雄、かのヒプノシスがみずから編集した「album cover album」。ワタシは vol. 5 まで買った。内容としては vol. 1 がやはり濃く、ロック名盤を数多く掲載、のみならずデザイナー個別紹介項もありそこではリック・グリフィン/ロジャー・ディーン/ジョン・パッシュらとともにコッシュも特集されていた ( vol. 1 のみ日本語版もでた)。
その vol. 1 にこのファミリー盤も掲載されてたが扱いは小さくて、表のみだったのでコッシュの意図したところはまったく読者には伝わらなかったはず。
fearless_albumcover.jpg


++++++

family_1.jpg

family_2.jpg

family_3.jpg

family_4.jpg

family_8.jpg

family_9.jpg


おわかりでしょうか、見開き分(30×60cm)の紙を3枚使って、それもすべて「型抜き」したうえで5ページつづりのジャケットにしている! なんと贅沢な仕様だろうか。

コンピュータグラフィックの世界、初期に流行ったのがモーフィング。複数の画像を使って、片方から他方へじわじわと変化してゆく、あれ。人の顔が猿に変化したりトラに変わったり、子供が大人に/男が女に…。
ある意味このジャケットのコンセプトは(アナログな)モーフィングだな。横軸・縦軸をたどるとメンバーから別メンバーの顔へと変化するという…。

ファミリーの音楽、もしくはこの "fearless" という盤とモーフィングがどのようにリンクしているのか、そこまではワタシには分からないけれど、次に紹介する凝ったギミック盤にしろ、コッシュはこのバンドと何かを共有していたのだろう。




+++++

手持ちの Album Cover Album vol.1の表裏、かなりヘタった

albumCoverAlbum_A.jpg

albumCoverAlbum_B.jpg
posted by Denny_O at 09:17| Comment(0) | TrackBack(0) | kosh | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年12月22日

NOT R'n'R... only a Movie


family_movie_top.jpg

family_movie_back.jpg

family_movie_sleeve.jpg

family - it's only a movie (73 United Artists/US)

「肝」の(1)がぴたりとハマるコッシュ仕事。タイトルもずばり。
クレジットによればこのジャケ写は1919年の Fox film corp. とあるので往時のガンファイト映画(題名の表記なし)の「スチル」から持ってきている。「銀幕」のスチルということで銀刷り仕上げはしているが他の「ファミリー盤」に較べるとコッシュ的には並み仕事、あっさり片付けた感あり。

裏ジャケ、このフォト囲み形にライン(罫線)がアールデコ、ストーンズ盤とも通ずるところ。(録音のために Rolling Stones Mobile を使っている。ホールでの一発録りのようだが歓声なし。客入れなしでライヴレコーディング?)

渡り歩きベーシスト、ジョン・ウェットンのデビューバンドだが、ファミリーとは Roger Chapman = Charlie Whitney のふたりユニット。残りメンツは毎回の「トラ」でしょう。この盤には前述、トニー・アシュトン参加。ジム・クリーガンも。クリーガンの当時の奥さんがリンダ・ルイス。そしてクリーガンはロッド・スチュワート・バンドのバンマスへ。
コッシュがファミリー/アシュトン&ロード/リンダ・ルイス/ロッド盤のジャケを手がけた。このつながり…コッシュがミュージシャンのかなり近い位置にいた証しだろう。

インナー(歌詞)シート裏には Gun イラスト。ここも気を遣う。
ただし、これはUS盤。オリジナルUK盤の仕様が同じかどうか…。


さてここで問題が…。
何度か書いている、アーティストのレコはその「本国盤」で聴くべきと。
アーティスト以上にこだわってレコジャケを作るのは当然デザイナー…ときには紙の選択から印刷後処理(PP貼り/ニスびき等)まで。となればコッシュ盤ジャケはコッシュが依頼を受けた際のレコ会社の本国盤≠チェックすべき。
英国から米国へcrossing。米国時代はいいが英国仕事は英国盤が欲しい。が、やはりUK盤はなにしろタマ不足、入手は非常に難しい。出てもまず高いしねぇ〜。とてもじゃないが揃えるなどできない。

kosh手持ち盤もほとんどはUS盤です。
少しだけUK盤もあるので <US/UK> は表記します。カナ表記は日本盤。なにも無しはネットからの拾い画像ってことで。


++++

ファミリーは2枚しか手元にないが、どちらも素晴らしい内容。
英国を代表するバンドになり得たはずが、いったい何が足りなかったのか…。まずはやはりバンド名だよなぁ、、それとルックス?  (T_T)

"In My Own Time" "Spanish Tide" "It's Only A Movie"



posted by Denny_O at 08:02| Comment(2) | TrackBack(0) | kosh | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年12月20日

koshの「肝」


今後のコッシュ・ワーク紹介でたびたび話題にするのは以下、
コッシュ三原則、頭の片隅に置いておいてもらいましょう。

koshの「肝」(1)_30年代ノスタルジア

コッシュデザインの基本の「フレーム」。コッシュは囲む、枠を付ける…なぜか。
これは「映画」なんだね。ワタシの想像。
映画のスクリーンというものにコッシュはとことんこだわる。実在のようでもそれはどこにも無い世界、あくまでスクリーンの中だけ=「絵空事」/夢の中…それを見る者にはっきり認識させるべく作品を枠のなかへ入れ込む=Bそれがコッシュだと思ってます。

英国人コッシュだが、1930年代のアメリカンミュージカル映画への憧憬がコッシュの「肝」、デザインのベーシックとなっていると思われる。物も豊かならば大人が大人たりえて、かつ人生を謳歌できた時代…ビジュアルとしてその時代を象徴した映画への思い入れが半端じゃなさそうな、コッシュ。

映画は本編を撮るカメラマン、ムービーカメラマンが当然撮るわけだがそれと、宣伝材料/資料のために撮られるスチルのカメラマンが別にいる。スチールと普通は言うか… "Still" です。絵画でいえば静物画は Still Life 。「静止した」という意味で使われる。
コッシュはジャケットを「スチル」として作成していた。本編映画(=音楽、録音原盤)は別にあって、自分はその映画のスチルとして内容を一発で俯瞰できるジャケットを作る。音楽のスチールカメラマン…それが信条であったとワタシは思っている。

++++

book_recordjacket.jpg

「ジョン・コッシュ・ストーリー」の制作者も述べていた、コッシュ研究の第一人者(?)が『12インチのギャラリー/LP時代を装ったレコードジャケットたち』(92年「デザインの現場」別冊)の編者、沼辺信一氏。ワタシも出たときにこれは買った、そしてコッシュについてあらたに教えられた。この中で氏が…
「デザイナー、ジョン・コッシュの最高傑作をお目にかけよう。(中略)…映画へのオマージュに貫かれた空前絶後の<仕掛け>と呼ぶべき作品だろう」
と言ったアルバムがずばりハリウッド映画音楽のサントラ/アンソロジー盤である。これをやっとのことで見つけたのが去年の春。仕掛けも見せるために写真が多くなるのできっちり撮影したらアップしますので乞うご期待。コッシュはこの盤のためにジャケットデザイナーになったのだ!といいたくなるほどの出来なので…。(「コッシュ・ストーリー」映像でもちょっと出てるけどね)



コッシュの「肝」(2)_体裁/ギミック

書物にしろサイトにしろ、ジャケットを紹介するモノは数多い。ジャケを四角く切り取った画像として載せるしかないわけで、当たり前に表ジャケのみが大半。しかしデザイナーは表紙のみをデザインするのではなく、裏も(gatefold ならば表1,2,3,4と4面)インナーシート(レコ袋)、場合によってはライナーノーツ、盤面までが仕事。
コッシュの場合はその、表以外の箇所も重要。たとえば前述、ストーンズ【get yer ya's】(70) でいうとフレームこそあるが表はデヴィッド・ベイリーのジャケで、裏こそがコッシュ・ジャケと言える。この写真の囲みフレームがアールデコ的。この形、やはりコッシュジャケの傑作に【family/bandstand】があるがここで使った古いテレビ筐体からと思える。ファミリー盤は72年で後発だが、このテレビはモチーフとして早い時期から暖めていたんだろう、形のみをストーンズ盤で先に試したと…。

コッシュはジャケに使う紙自体にも凝ることもあるのでやはり手にしてもらわないと伝わらない場合も多い。伝わらないといえば「変形」もなかなかにむつかしい。
そうなのだ、コッシュを語るときに<仕掛け>=変形ジャケ (Gimmick Jacket) も重要なモチーフとなることを忘れてはならない。凝り性なのです、コッシュは。またそれが許される(金のかかるジャケだから)ほどの実力者であったという事実。(gatefold =見開き盤も多かった)


コッシュの「肝」(3)_リンダ盤

リンダ・ロンシュタット盤仕事、これがコッシュにとってピークでした。なのでコッシュを語る時は、リンダ前/リンダ時/リンダ後…と分けてもいいくらい。【Eagles/hotel california】は「リンダ時」の盤ということになる。

アップル時代から旧知の Peter Asher とのタッグだな、アッシャー/コッシュ/リンダ…このトライアングルが組めたからこそのリンダ大ブレイクだったと思う。
当然、アッシャー・プロデュースのJT盤ジャケ仕事も「リンダ時」。


↓ストーンズ【get yer ya's】(70) 裏ジャケット

stones_GetYer_back.jpg
posted by Denny_O at 09:40| Comment(0) | TrackBack(0) | kosh | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年12月17日

コッシュ/ブラッカ

seaLevel.jpg
sea level (77 capricorn)

カプリコーン盤でのコッシュ、そうでした、これも。

オールマンズからの分派=JJジョンソン/ラマー・ウィリアムズ/チャック・レベルにギタリストが加わっての四人でスタートしたバンド。面子的にはハマるはずだが…やはり手が出ない。加藤和彦のいないミカバンドはアリですか? つまりこのバンドはサディスティックスのようなもの。インストゥルメントに特化した別バンドと割り切れば…それでもどんな音? ほとんど興味なし。
レコハン歴ウン十年、このバンドの盤を見ないときはほとんどない…くらいに安レコのチャンピオン。下は100円からせいぜい800円どまり。


77年のデビュー盤。これは珍しいレコ。というのは、design: Kosh, photo: Moshe Brakha 。コッシュとブラッカ(正確な発音は分からない。便宜的にモシュ・ブラッカとする)のコラボとはこれ1枚だろう。
白枠はコッシュだが、この盤はほとんどブラッカのセンスで押し通した盤。ブラッカは強烈なんでね、どれでもデザイナーの仕事は少ない、すべてはブラッカの写真ジャケ盤=B

ブラッカ写真…、「日中シンクロ」。日のあるところ/光量充分な場所でもストロボをシンクロさせて明度・彩度を上げるのが特長。とにかく vivid color photo …ワタシ大好きです。なので次に書く。


seaLevel_cats.jpg

翌78年のセカンド。ご覧のごとく、これまた Kosh - Brakha 路線…と思いきやデザイナー/カメラマンともに別人。フレームはともかくとして写真はシンクロストロボ/ヴィヴィッドカラー、もろにブラッカ調なのに驚く。驚きは続く、これを撮ったのが(コッシュの相方)デヴィッド・アレキサンダーとは…。それでもコッシュ・デザインではない、どういうわけなんだ。大滝【each time】のジャケイラストがペンギン永井氏じゃなかったことの驚き、あれに近いな。
posted by Denny_O at 16:23| Comment(0) | TrackBack(0) | kosh | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年12月16日

kosh/ Jim Price

jimPrce_top.jpg

jimPrce_back.jpg

jim pice - sundego's travelling orchestra (72)

72年、ジム・プライスの 2nd solo らしいこれ、なんとコッシュ・デザイン。

70年代にロックでのホーン仕事といえば…NYでのジャズ系ブレッカー兄弟/サンボーンを除くとこの三人、 Jim Horn - Jim Price - Bobby Keys 、三人で独占禁止法にひっかかるほどshareしていた。
マッドドッグズ、ストーンズなどスワンプ仕事を独占していたのがプライス。アメリカの人だと思うが、72年ならばコッシュはまだ英国在…どんな経緯の仕事なのか。ま、クレジットにはsuperviser だったかな、ジミー・ミラーの名前があったのでストーンズ仕事からの流れと見るのが順当かも。

カラーフォトの「一部を」モノクロ変換するという処理が非常に面白い。真新しいわけじゃないがここでは流石にコッシュ、巧い。上から下がるフリンジの幕(?)ひとつで奥行きを十分引き出し、eye catch 効果も充分。この幕にどこか英国らしさが漂うが「プール」というシチュエーションは実にアメリカン。バランス感覚に長けたところもコッシュの力量。
ほとんど見ないレアな一枚と思うが、コッシュの「いい仕事」。

写真はUK盤でCBSから。USは Dunhill/ABC盤(それがなぜ英国CBSから?)。
posted by Denny_O at 08:53| Comment(0) | TrackBack(0) | kosh | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年12月14日

マイズナー盤

下のカプリ盤のなかの「タルトン、スチュ、サンドリン」、やはりコッシュデザイン盤でこれによく似た盤がある。黒枠囲み、コッシュの基本。

meisner.jpg


randy meisner - one more song (80 エピック)
design & art direction by Kosh

宵闇に浮かぶライブ小屋。中の演奏を横目に入口に主人公がたたずむ…まったくおなじシチュエーション。業界言葉で使い回し≠ニいいます。 (*^^)

それよりも気になるのは手前。アメ車のボンネットに髪の長い女が…。マイズナーは小屋の中ではなくてこの女を見ているのか。これまたストーリーがあるよな無いよな。
これを見て「あれ」思い出しませんか?

+++

イーグルスつながりとしてコッシュがこの盤も担当とも言えるが、ウェンディ・ウォルドマンから引き続いての仕事…の線が濃い盤。この盤でのギターはウェンディバンドのメンバーだった Craig Hull 、ウェンディ自身もコーラス参加のみならず曲作りも手伝っている。

全9曲うち、meisner - Eric kaz が2曲、meisner - kaz - wendy 4曲(jack tempchin 2曲)。ワタシのオキニなカズやウェンディが全面参加盤ということで期待したが…がちょ〜〜んとズッコケました、これ。(処分箱に入れたままでまだ手元にあるが…)
posted by Denny_O at 11:52| Comment(0) | TrackBack(0) | kosh | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

南部のコッシュ

talton_stewart.jpg

bonnieB_lady.jpg

greggAllmanBand.jpg

eddieHinton_US.jpg


talton, stewart, sandlin - happy to be alive (75)
bonnie bramlett - lady's choice (76)
gregg allman band - playin' up a storm (77)
eddie hinton - very extremely dangerous (78)

ヒントン盤とボニー盤、これってマッスル・リズム/ホーン・セクションがバックだが録りもマッスル? ならばチェックを入れる必要ありだったな。
それはともかく、以上4作すべて Capricorn Records原盤。そしてジョン・コッシュがジャケ担当。

なぜにコッシュであったか…これは AGI 仕事。カプリコーンはAGIの得意先のひとつだったのだろう。コッシュとしては、「アメリカ来てからずっとロスでさあ、南部なんか行ったことねぇンだよなぁ。なんでオレにふってくるかねぇ、音楽の趣味もないし。しかしまあ仕事じゃけん、頑張りマッスルか」…てなことであった気がする。

何年前だろう、カウボーイ・フリークなワタシとしては外せないと思い、買うには買った【タルトン、スチュワート、サンドリン】。ダメだこりゃと早々に処分してしまった(だたその時にジャケがコッシュであることはチェック済み)。ゆえにジャケが無く、今回ネットからの拾いなんですが、さすがに大きめ画像はないんだわ、これ。
これとヒントン盤を、コッシュは若干ストーリー性を持たせたデザインに。
電話ボックスが脇にあるライブ小屋?、ドラムのビル・スチュワートは明るい室内なのに何故かベースのサンドリン/ギターのタルトンは入口で中でも外でもないような微妙な立ち位置。男と女?意味ありげな人物。左手前は黒人が「やったぜ!」と喝采しているような仕草/表情…なんなんだ?このジャケ。
ヒントン盤はタイトルままに逃げまどう男が路地裏に身を隠す姿。追っ手の車の灯りに怯える…てなところだろうか。

ボニー盤/グレッグバンド盤はジャケの右フチ処理の共通項、かたや色オビ/かたやタイトルとケイ線。「フレームのコッシュ」だがここは四隅でなく一方のみでした。
ボニー盤、ごく普通に見えるが右の紫帯がすごく強い。これはなんだろう。上製本の「背」という意味? 本(アルバム)を模しているなら英語本は左綴じだから逆のはず、…違うか。
グレッグ盤の撮影は David Alexander 。コッシュがたびたび組んでいたカメラマン。気心の知れた相手、コッシュの美意識を的確に把握していた。
この盤での(ここではグリッドだが)細ケイ線もコッシュの重要なモチーフ(パーツ)のひとつ、頻繁に出てくる。その意味ではこの盤がカプリコーンジャケのなかでは最も「コッシュ調」といえる。



↑ southern 4 trax contained

※コッシュとカメラマン
イーサン・ラッセル、コッシュは【let it be】【who's next】で組んでいるカメラマン。この世界ではビッグネームなひとりと思う。68年に、ナイコン (Nikon)を抱えた若きアメリカ人はロンドンでたちまち頭角を表した…とある。B4、フー、ストーンズ、トラフィックなどのジャケ写を撮り出す。
これはワタシの想像の域なんだが、コッシュがアップルに入った/並行してストーンズ・ジャケなども手がけた…ここらをみるに、まずコッシュはラッセルと知己を得て、その伝手で大物ジャケ仕事のチャンスが回ってきた…のではなかったのか。
それでもコッシュにとってラッセルは若干年上、先輩格ではなかったか。前述のようにラッセルとのジャケではコッシュ色はまだ出ていない。で、コッシュの全盛時には、David Alexander 、それとラッセルのアシスタントであったらしい Jim Shea 、どちらかと組むことで数々の傑作をものにした。たぶんふたりが、コッシュにとっては臆することなくデザインの意図を伝えられた/ともにクリエイトできたカメラマン。
posted by Denny_O at 08:40| Comment(2) | TrackBack(0) | kosh | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年12月05日

アシュトン&ロード

ashton_lord.jpg

tony ashton & jon lord - first of the big bands ('74)

昨日北浦和ユニオンにてエサ箱のレコめくりをしていて…手が止まる。モノクロ、いいジャケだ。そしてこのtypeface。もしやと裏返すと…やはり、コッシュの仕事でした。

これはレコ屋ではパープル関係盤という処理なんだろうなあ、ジョン・ロードの「顔」からして。左のトニー・アシュトン。英国ロック通ならばアシュトン、ガードナー&ダイクなんて名前も出てくるだろう。やはりコッシュがジャケを手がけた Family/ It's only a movie は前年盤。このバンドには1作のみ? アシュトン参加盤。

このタイプフェイス、粗いブラシを吹いているところに注目。これ、コッシュの「技」のひとつ。そのうちに出しますが、イーグルス/ホテカルのインナー袋でも…。


この盤の音はなかったので
Ashton, Gardner & Dyke - Resurrection Shuffle 



posted by Denny_O at 10:43| Comment(0) | TrackBack(0) | kosh | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

charlieとロバ

stones_getYer.jpg

Mr.Pitiful さんの指摘の通りにこのストーンズ盤もコッシュとなっている。B4、ストーンズ、ロッド、バドカン、ムーディブルース、ELO、ハンブルパイ、ドノバン、Tレックス…英国だけでもアーティスト名を挙げればコッシュがどれだけ売れっ子であったか知れる。が、やはりこのストーンズ・ライブも含め初期はまだまだと思える。

the rolling stones - get yer ya-ya's out! (70)

このジャケはデヴィッド・ベイリーの写真でしょ。大御所ベイリー相手にディレクションできる位置にはまだ到達してなかったのでは…とも思うが、駆け出しのデザイナーがかのストーンズの盤で名前が入るわけもないか…ここらへん、悩むところ。
「ジョン・コッシュ・ストーリー」的に言えば、白い一本道(たんなる布の帯?)が vanishing point から全面に伸び出してくるのが奥行きを意識させるコッシュらしい…とかなるのかな。
(チャーリーの弾け具合が面白くはあるね、これ。ロバのモッタリ感も楽しい。チャーリーが右手に持つのはAmpegのアクリルギターだろうか、あん時のキース≠ナすわなあ。)

コッシュのピークはロスへ移ってからだと思う。とはいえ英国時代もいいジャケは多い。ドノバン、ファミリー等はこれから並べていきます。

ご質問の、同ストーンズ盤/乞食の宴会…68年盤、これは違うんじゃないかな。持ってないのでよく分からないが、時期的にもフォント選択にしても。


(↓この盤、村八・チャー坊の一声が入っているらしいがワタシいまだに聴いたことが…「かっちょいい!」、これ?)



posted by Denny_O at 09:25| Comment(4) | TrackBack(0) | kosh | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年12月04日

修業時代

kosh_b4Who.jpg

beatles - abbey road ('69)
who - who's next ('71)

【アビイロード】がコッシュの出発点…であるとは、コッシュの名に注目し始めた頃にはつゆ知らず、ずいぶんと後になってから知らされた。なにしろクレジットになかったのだから…。
それにしても「コッシュストーリー」が語っているほどに名ジャケだろうか。たしかに構図的な面白さはある。しかしあまたのカバー<Jバーを生んだのはあくまでB4というアーティストパワーのなせる技。このジャケはたんにポールの heavy moon... 思いつきでしょう。

コッシュはたしかに apple のアートディレクターであった。正確には「でもあった」。当時からインディペンデントの立ち位置は崩していない。アップル時代の仕事にはコッシュのカラー≠ヘ(ほとんど)出ていない。let it be, mary hopkin, doris troy, wedding album.... 。

この盤にしても、写真撮影が済んだ後にそのポジを渡されて、「お〜い新人、このポジをトリミングして版下作っておけよ〜!今回はバンド名もタイトルも何もなしだからな〜」…それだけがコッシュ・ワークだったなんてことも。それでなければ名前の無い理由がつかない気がしないでもない。写真家の名前はちゃんとあるのだから。

同様にこのフー・ジャケも。四角いモチーフの壁とは「後付け」っぽい。これは、日本ほどには許されない立ち小便≠堂々とする悪ガキというフーらしいジョーク…キース・ムーンのアイデアだろう。構図的にいえばこれはコッシュというよりもヒプノシスのデザインだ。

いやコッシュは名前だけなんてことではなく、いかに才能があってもいきなりに思うままにはやらせてもらえなかっただろうということ。が、この後すぐに頭角を表すのは、流石にコッシュ。
posted by Denny_O at 15:07| Comment(0) | TrackBack(0) | kosh | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年12月02日

Rod _Foot loose


ROD-footloose.jpg


ロッド盤は、前作【スマイラー】をはじめ英国時代のソロの3枚が英国ジャケ界の鬼才 KEEF による。
コッシュの仕事は、次作【night on the town】をおいて、その次のこれ…2枚だけ。78年盤【スーパースターはブロンドがお好き】、一気にディスコへ流れた<鴻bドのその後にコッシュがついて行けなかったとも見える。

rod stewart - Foot loose & fancy free ( '77)

さして面白味のないジャケと映るだろう。しかしこの逆光フォトは【ホテルカリフォルニア】と同様のニュアンス、「ロスのロッド」を強く感じさせる…。【大西洋】とこのジャケ、どちらも「ワク(縁取り)」というコッシュデザインの基本。
実はこの盤でのコッシュの真骨頂はジャケではなく、同梱12ページブックレットにある。Germain とだけ署名された、50年代ガーリーマガジン風イラストレイター作を8点配置して絶妙のレタリング/フォント使い…ここがコッシュ。
「ガーリーマガジン」「アールデコ」、コッシュの趣味はずばりノスタルジア≠ナあった。




1. youre in my heart (LP)
2. i dont wanna be right (tokyo live '81)
3. i was only joking (tokyo live '81)
posted by Denny_O at 09:04| Comment(0) | TrackBack(0) | kosh | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。