2010年11月29日

Kosh_B4


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ファンならばいろいろと語りたくなるもの、ひいき筋を。話しが膨らむのは思い入れゆえか。good old ポールの死亡説、のように何やかやと…。

この盤も、そのジャケをやれ終焉を意味して黒枠だのメンバーの顔の向きは…などと語る輩も少なくないのでは。

わたしゃそれほどの「意味」はないと思っておりますヨ。
このコッシュ・デザイン、彼としてはたんなる「サントラ盤」としての仕上げと思う。黒枠は…デザイン仕事でラフ案をクライアントに見せるとき(プレゼン)はブラックボードに貼るもんで、それは色をより鮮明に見せるための仕様、この場合も写真をハッキリさせたかっただけじゃないのかな。
写真にしても、この頃はすっかりやる気なしのB4だったろうから、ジャケのためのフォトセッションもなし、しかたなしにライヴ風景を撮るしかなかったのだろう。なのでブレやらピントの甘さが相当あって、コッシュとしては「まあ使えるったらこの程度だよなあ…」とやむなく選んだ4枚を並べた…(違うか?)。

気になるのは、わざわざ黒バックにしながら白のオモテケイで囲ったこと。これは無しでしょ、ケイがないほうがよっぽどシャープだったろうに。たしかにこの黒に白で陰気な感じはしているか。

そのケイが、より太いのが難点ではあるけれど、この東芝盤シングルは、家にはレディマドンナもヘイジュードもあったが、身銭で最初に買ったB4のレコゆえに愛着あり。英盤もこのスリーヴなんだろうか、セピア色調…こっちのほうが「気分」だった。トリミングも違う。
これもコッシュ・ワーク?

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2010年11月28日

kosh_linda cont.

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Living in the USA ('78)

この盤あたりはもう「国民歌手」宣言のようだったな。しかし、セールスとしては申し分なしだが時代とのズレが若干生じてきた感もあった。ジャケもいまひとつ…流行だったローラースケートってのもちょい無理あったでしょ。

これは、「Simple Dreams」と続きのような見開きの内ジャケがいい。これを表でよかったのに…。

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Click_(up: Simple Dreams / bottom: Living in the usa)


この後もリンダ盤はほとんどコッシュの手によるが、この盤、ベストゆえ注目されないがデザイン的にすばらしい。角保護を模しての書籍表紙というコンセプトなのだろう。古〜い上製本か。そのための表面のエンボス処理がコッシュらしいこだわり。皮革らしい手触り…これはアナログを持ってもらわないどどうもならんでしょう。

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2010年11月27日

カリフォーニャホテル

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「Simple Dreams」の前年だがコッシュはこのメガヒット盤も手がけた。それと前に入れたロッド盤(77年)を再度ここへ。なぜならこの3枚、イーグルス/リンダ/ロッド盤は非常に近く感じる、ワタシには。ほぼ同時期に同じモチーフで仕上げた…同じ「匂い」のする三つ子盤。



Beverly Hills Hotel に象徴される、まさにハリウッドの「匂い」が漂う。
コッシュにとって、やりたかったことが許される位置までたどり着いたというべきか…ピークはこの頃でしょう。

この盤で、オリジナルUS盤はオマケに三つ折りポスターが。それは当時すでにロックフォトのトップに立っていたノーマン・シーフ撮影によるものだが、それでもジャケはシーフのフォトではなく、自分のディレクションで押し通せるだけの実力を示せたコッシュ…!

スパニッシュ・コロニアル調ビヴァリヒルズ・ホテルをホテル・カリフォルニアという架空ホテルへと置き換えての撮影。世界中でどれだけの人の目に触れ、手にされたジャケットだろう。
右下、バックミラーへの映り込みのような体裁にしたタイトルだけでバンド名なし。実際の映り込みならミラー反転のはず、あくまでモチーフ。Hotel California はネオンサインの実物をわざわざ作ったようにも見せているけど、どうでしょう…ワタシはこれは「イラスト」だと思う。
裏ジャケのシャープな写真にたいして(もちろん夕暮れで光量調節の難しさもあるが…)表はリンダ盤同様な粗めな写真、ここも共通項になっている。その色調はロッド盤と非常に近い。ロッド盤には後のアルバムジャケでそのまんまがあるが、このコッシュデザインでもロッドの頭髪を椰子の木とシンクロさせていると思うんだね。

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表ジャケ/裏ジャケ/内見開き、それに内袋。それらがトータルでコッシュ・デザイン。
このレコは特に内袋が秀逸。
前を見直してもらいたいのはコッシュによるアンディ・フェアウェザーのソロ盤。そこに書いたように、粗めのエアブラシというモチーフがここで活きている。

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※ each click for detail
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2010年11月26日

Kosh とリンダ

リンダ・ロンシュタットのジャケット群がコッシュのピークであったと前に記した。それはリンダ本人がシンガーでありながらビシュアルにも相当の意識を持っていた…みごとに女優を演じたからだ。ゆえにコッシュにとってリンダは最高の「素材/モチーフ」たり得た、仕事をしていて楽しくてしょうがなかっただろうな。
コッシュ/リンダ/(ピーター)アッシャーのgolden triangle 。

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コッシュによるリンダ盤は75年盤「Prisoner in Disguise」から。
これは手始めということで置いておきましょ^^。裏は大きなアップなのに表のリンダが小さくて、レコ会社としては販促に苦労した様子。後のCD等ではかなりトリミングされているのかな。これは販促ポスターだが、あたらに手を加えたデザイナーの気持ちがわからないでもない。

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Hasten down the wind ('76) ※click

このジャケがいい。
これ、カウボーイ映画を映しているスクリーンの前にリンダが佇んでいるようには見えないだろうか。実際は、内見開きと裏の写真から浜辺でのロケだと分かるが、ワタシにはそう見える。
前述のとおり、黒いフレームによって(トリミングによって)「スクリーン」を強く意識させるから。映画を感じるのだ。つくづくコッシュらしいと思う。

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Simple Dreams ('77) ※click

個人的にはコッシュの、これがリンダ・ワークとしてはベスト(変形ジャケは別にして)。増感処理か赤外線フィルムか、荒い画像ゆえに一般的には注視されにくい作品だがメイクルームでの一コマ、これぞまさにリンダが女優になりきり撮影。見事なまでの鏡のアールデコ仕様が際立つ。Beverly Hills Hotel ("Hotel California") あたりでのロケだろうか…、そうとう由緒ある建築物の中だな。

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2010年11月19日

KOSHのBISH


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bish_back.jpg


このビッシュ盤、コッシュにとって傑作な部類の一枚…というよりもコッシュらしさが全面に出た一枚というべきか。

「コッシュとは…“ムーヴィー”である」と、思っています。
コッシュにとって「Hollywood がもっともハリウッドらしかった頃の映画」こそがコッシュ・デザインの肝であり、幹であったと思う。(実際コッシュはその最高傑作をハリウッド映画のサントラ盤で実現している。それは後述)
ならばなぜダイレクトに映像仕事へ向かわなかったのかは知るよしもないが、“固定したイメージ”への想い、グラフィックワークとしての作品に懸ける気持ちは強く伝わってくる。

なぜ枠囲みしたか。
正方形という制約上やむを得なかった、横長にはできないがコッシュの中では枠をつけたのではなくて、あえて一回り小さい版面を設定した、それは“スクリーン”を意識したのでは。
ジャケットデザインとは音楽が醸す映像からワンシーンを切り取ること、スクリーンショットを作ることを肝に銘じて制作に勤しんでいたのだと思うのだが…どうでしょう。ある意味“非日常の、夢の世界の一コマ”を作り出していた…。
本人は「音楽という名の映画制作現場のスチールカメラマン」という意識であった、とワタシは思っているのです。そのジャケは Still Life 。

そういう目でみればこのビッシュ盤などまさに古き良きハリウッド映画まま。かつてのモノクロ映画のスチルの一枚と言っても疑う者がないような仕上がり。
顔を背けるヒロイン…不倫か悲恋モノか…、なんらかのストーリーを思わずにはいられない設定。
主人公(ビッシュ)に当たる光量の多さがヒロインに当たらないことからして、ふたりの立ち位置は不自然。たぶん一発撮り写真ではないだろう。後でエアブラシ処理というのもありえるが、女(ヒロイン)側の暗く深いシャドウはやはりライティングによるものだろう。なのでビッシュとは別撮りで、合成処理をしたのだと思う。もしかしたらバックも別撮りの三枚合成かもしれない。
裏はカラーで主人公横顔。若干下向きが表写真との関連を匂わせる。


++++++


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REO Speedwagon/Hi Infidelity ('80)

15週全米1位をキープした屈指のメガヒット盤。
(それにしてもコッシュのデザインした全米トップ10アルバムはいったい何枚あることか…。その数は、羨望を越えて唖然とさせられる)

これもコッシュ作品とウィキにあるが、ワタシは持ってませんので詳細はともかく…、まあストーリーを想像させる「スチルっぽい」一枚には違いない。
都会の夜に下着姿の女がルージュをひく…わりにはさほどエロチシズムを感じさせないのは男がまさにかけようとするレコードのプレイヤーと脇のライトスタンドがもろに 50's Style ゆえエロよりもノスタルジアな印象強し。コッシュ趣味。

蛇足:こう見ると、コッシュ、ルーパート・ホームズ(および Widescreen productions)のジャケをやってもハマったかもしれない。


posted by Denny_O at 08:20| Comment(0) | TrackBack(0) | kosh | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年11月18日

kosh/hipgnosis

そのアルバムのデザインにコッシュとヒプノシス、両雄の名が見えたアーティストにTレックスとエレクトリックライトオーケストラがいたと書いた。
が、このバンドもそうでした。先日来日公演を行ったとか…。

バッド・カンパニー、基本はヒプノシスだった。

74 Bad Company
75 Straight Shooter
76 Run with the Pack
77 Burnin' Sky
79 Desolation Angels
82 Rough Diamonds

zeppのレーベル、Swan Song からだったので親方ゼップがらみだろう、ヒプノシスが担当してデビュー。
このファーストこそがすべて、これ一枚で終わってよかったのになあ…は言い過ぎか。

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ヒプノシスにしては珍しい仕事、シンプルの極みな「文字モノ」ジャケ。
ただ文字バックはなにか柄なのだろうか? ツギハギのようにも、蛇皮のようにも見えるんだが…(ヒプノシスらしい「仕掛け」があるのかもしれない)。

ヒプノシスは1/2/5/6枚目、都合4作品のジャケットを担当した。
もっともヒプノシスらしいといえるのは79年盤。いまの目でみれば、photoshop 使って誰にでもできること。しかし合成のための元写真をきっちりロケハンして撮影、ポジをダイトラで紙焼きして削るところを削って重ね合わせて…発想の独創性とクオリティにおいて、アナログにここまでやっていた実力を見ても、やはりヒプノシス・ワークは頭抜けていたのだ。

BadCompany_Desolation.jpg

最後になった82年「Rough Diamonds」はスワンから離れてアトランティック移籍第一弾。
これもヒプノシスには珍しい仕上げ、レコード出し口がギザギザで表はダイア型のホールカット。内袋をそこから見せる…いわゆる変形ジャケ。
グラフィック一発勝負でそのインパクトこそヒプノシスの「妙」であったから変形という意識はほとんどなかったはず。



bad_company_run.jpg

コッシュはサード「Run with the Pack」のみデザイン。
Free から変わらないシンプル/リフ一発ロックだったバドカン、しかしフリーよりもアメリカナイズというべきかメジャーキーを多様してもくろみどおりに大当たり。この盤もプラチナだったな。
ジャケは…持ってないのでこれはネット拾いだけど、ring wear が目立つ。実際は鮮やかな銀紙ジャケで文字とセンターの狼イラストのみ。裏・内ジャケは分からないが、表はさして面白いジャケじゃない、コッシュらしさはかけらもなし。
親に群がる子狼のなかに「人の子」が…。「狼少年ケン」か?(このTVアニメは今でも思い出せる、大きく影響されたなあ)


+++++


それとハンブル・パイも。

ヒプノシスジャケは74年「thunderbox」。
これも珍しいとした変形ジャケ。“鍵穴”から覗くとヌードが…。「のぞき」というコンセプトはヒプノシスらしいところ。


「thunderbox」前の2作をコッシュがデザインしている。

humblePie_smokin.jpg

Smokin' ('72)
これは全米6位になった最大ヒット作。
能のない文字モノ、つまらない出来? いや、これはこれでコッシュらしさが…ほのかに匂う。

humblePie_eat.jpg

続く73年盤もコッシュによる。これは13位までアップ、このころが最盛期だった。
やはりタイプロゴがメインだが、「レインボーコンサート」のジャケを思わせる文字埋め処理デザイン。


PS:ん?これもスワンソングだっけ?
デイヴ・エドモンズ「ひとりぼっちのスタジオ」はトッドの「サムシン/エニシン」と並ぶワンマン録音の傑作だったが、これがヒプノシスによるジャケとは意外なり。
posted by Denny_O at 20:19| Comment(0) | TrackBack(0) | kosh | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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