
#138
"Levon Helm"
( '81 MSS/Capitol)
<B:★★>
この81年盤は、過去のマッスル頁でフランキー・ミラー/デルバート・マクリントン/クリムズン・タイドと採り上げた、キャピトル原盤/マッスル制作盤。これはどうやらちゃんとしたレーベルとして Muscle Shoals Sound Records は短い間でも機能していたということ。つまりこのリヴォン含めそれらアーティストはすべて“MSSレコードとの「契約アーティスト」”ということ。
なので、全曲がマッスルスタジオ録音で、マッスル四人衆を始めマッスルオールスター総出のバック、そこにケイト兄弟などがからんでおります。
が、正直退屈な盤なのだ〜、これが! なにしろ曲がダメ。もともと曲が書けない人だからカヴァーに頼るわけだがここでは有名どころから、モータウン "Money" /ジョニー・オーティス"Willie and the hand jive" を取りあげ、ほかにトム・スノウ、リチャード・スパ(おっとこの人も参加)、トロイ・シールズなどのライター曲に、トミー・タールトン/ミッキー・バキンズ(=マッスル楽曲)3曲などを演ってます。
どれもこれもなんだかなぁ〜…ですわい、ダレているわけじゃなくてそれなりに頑張っているのはわかるが…。「バンド」の人だからと過度な期待があるわけじゃないけれど、あまりに凡庸/オーディナリーなマッスル・セッションになってしまっている盤。
ピートはラストのバキンズ曲、もろにカントリーナンバーですが、ここで彼らしいギターを披露。それ以外_ピート以外のギターでも「おやっ」と思わすプレイ、ジェリー・マギーばりに冴えたギターもあるにはあるのですが…。
PS:No.136のギルバート・マクリントン盤で書いたことだが「マッスル録音盤ではかなりの頻度で地元曲を採り上げる。これって、利益の地元還元?…仲間内を印税救済のために四人衆はプロデュース・オファーのたびに契約項目に入れていたんじゃなかろうか」。ここでも3曲採用。やっぱり言えてない!?