
family - fearless (71 United Artists/US)
前盤【its only a movie】が実質ラストの7枚目、これは4枚目。
凝りに凝った変形ジャケ。英国時代で一番手間(&金)をかけたジャケはこれだろう。
(USのカット盤につき、左肩の丸カットはご容赦のほどを)
いまでこそジャケットを見せるビジュアル本はジャズ/ロック、数多くあるけれどその初っ端は英国ジャケットデザイン界の雄、かのヒプノシスがみずから編集した「album cover album」。ワタシは vol. 5 まで買った。内容としては vol. 1 がやはり濃く、ロック名盤を数多く掲載、のみならずデザイナー個別紹介項もありそこではリック・グリフィン/ロジャー・ディーン/ジョン・パッシュらとともにコッシュも特集されていた ( vol. 1 のみ日本語版もでた)。
その vol. 1 にこのファミリー盤も掲載されてたが扱いは小さくて、表のみだったのでコッシュの意図したところはまったく読者には伝わらなかったはず。

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おわかりでしょうか、見開き分(30×60cm)の紙を3枚使って、それもすべて「型抜き」したうえで5ページつづりのジャケットにしている! なんと贅沢な仕様だろうか。
コンピュータグラフィックの世界、初期に流行ったのがモーフィング。複数の画像を使って、片方から他方へじわじわと変化してゆく、あれ。人の顔が猿に変化したりトラに変わったり、子供が大人に/男が女に…。
ある意味このジャケットのコンセプトは(アナログな)モーフィングだな。横軸・縦軸をたどるとメンバーから別メンバーの顔へと変化するという…。
ファミリーの音楽、もしくはこの "fearless" という盤とモーフィングがどのようにリンクしているのか、そこまではワタシには分からないけれど、次に紹介する凝ったギミック盤にしろ、コッシュはこのバンドと何かを共有していたのだろう。
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手持ちの Album Cover Album vol.1の表裏、かなりヘタった

