変形を見てもらうのはやはり映像のほうが…で、UTを利用してみた。いや、喋るのは思いの外難しいネ。
前にも書き入れている盤だが、満足度120%…実に素晴らしい、アナログレコードとして特筆に値する名ジャケットと実感。
右隅の「コーナーカット」が惜しい、アメリカ盤ゆえ…。
しかしこの盤をじっくり見ていて思ったことがある。何度も「英国バンドはUK本国盤をチェックすべし」と書いてきたが…変形に関しては違うかも知れない、と。
このファミリー盤は米国制作ジャケットが本国盤≠カゃないのかという事。英国盤も盤自体はUK制作でもジャケットはUS制作して輸入し代用していたのではないだろうか。
UKのジャケ制作現場にこのように手の混んだ変形ジャケットを制作するノウハウが、まったく無かったとは言わないが乏しかった…ので、変形はアメリカに制作を委ねていたんじゃないかと思えてきた。
この盤に小さく "UNIPAK U. S. Patent No. 3,426,960 " 表記がある。
ロッドの、これもオリジナルは素晴らしい変形ジャケット盤、【never a dull moment】と【every picture tells a story】には共通して以下の表記、
"packaging- Album Graphic Inc., Chicago, Patent No. 3,556,391"
それとこれも傑作変形のフェイセス【ooh la la】、パテント表記こそないが album design by Jim Ladwig, AGI とあり、インサートで特大歌詞シートが。
すべてUS盤での話だが、UK本国盤のこの箇所表記が英国会社へと変わっているとはちょっと思えない。
AGIはロスへ渡ったコッシュもかなり関係していたアメリカ最大の音楽関連デザイン会社。ロッド/フェイセスはじめUK勢もかなり早い時期から「ゴージャスな変形ジャケならやっぱりアメリカだよな」…となっていたんじゃないだろうか。
やはりコッシュデザインの【donovan/cosmic wheels】あたりも同様、USジャケ制作盤と感じる。