

これもピーター・アッシャーのプロデュース盤ゆえ、お約束に KOSH Design 。
大胆といってこれほど大胆なレコはまれ。タイトル/アーティストなどの文字一切無しは珍しくないことだが色数わずか「2」。三角ふたつ。
これで“通る”のがコッシュの実力/ネームバリュー。全盛時ゆえにレコ会社営業サイドも一切の口出し無用であったのだろうなあ。ああ羨ましいワ。
「フラッグ」がタイトルだけどこれは手旗信号か何か? 意味があるよな無いよな。
内ジャケの写真が配色といい、トリミングといい、時代だな…細部にこだわったコッシュらしさをあえておさえて大胆仕上げ、パンキッシュな時代への対応だろう。それでもインナー裏の歌詞面、その書体は長いこと使い続ける、コッシュ得意のアヴェニール・ファミリー。文字組の美しさは過去のコッシュデザインまま。文字の処理までパンクに成りきれないのがコッシュともいえる。
個人的にはインナー袋の写真をオモテに使えばよかったのにと思えてならない。ストロボがきつくかかっていて、この写真はモシュ・ブラッカを思わせる仕上がり。これにすればよかったのに…と言いたいが、ジャケのデザイン・コンセプトはJT自身とのクレジットか、JTとコッシュとで作ってこのデザインならばまあ誰も文句はいえまへんワなぁ。